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【特集】寝たきりによる筋力低下を予防!寝たまま出来るベッドで行うリハビリ方法を解説

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近年、「寝たきり」という言葉のほかに、「ロコモティブシンドローム」や「フレイル」「サルコペニア」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

いずれも加齢や病気による運動機会の低下を予防するために普及してきた言葉です。

本記事では、寝たきりが起こるメカニズムの解説と、それを予防し、活動的な日常生活を過ごしてもらえるよう、ベッド上でもできる簡単なリハビリ方法をご紹介いたします。

寝たきりは【廃用症候群】を引き起こす

寝たきりが引き起こす廃用症候群とは?

廃用症候群とは寝たきりの時間が長くなった結果、引き起こされる様々な全身症状の総称です。

全身の筋力低下に始まり、関節の拘縮や認知症をはじめとする精神疾患、さらには呼吸器、循環器にも悪影響を及ぼします。

廃用症候群が続くとどうなるのか

もしこの状態が半年から1年と続いていくと、いわゆる「寝たきり」の状態に陥ってしまい、気が付かぬ間に起き上がれないほど体が衰えてしまう可能性があります。

また、衰えるのは筋力だけではありません。

心臓や肺、つまり心肺機能にも悪影響を及ぼしてしまいます。

その結果、疲れやすさや息切れのせいで、余計に体を動かすことが億劫になってしまいます。

関連記事:【コラム】軽体操のすすめ ~リハビリテーション室~

寝たきりによる筋力低下を予防・改善する手段

ベッドの上で体の向きを変えましょう

同じ姿勢が続くと、関節の組織が変性し硬くなってしまうほか、体を循環する血液に滞りができてしまい、褥瘡(床ずれ)などの皮膚トラブルが出現する恐れがあります。

体の向きをこまめに変えることで、褥瘡などの皮膚トラブルを防ぐことができます。

ベッドから起き上がりましょう

背中を床につけている安静な姿勢は、ほとんどの筋力が働いていません。

ベッドの頭を上げたり、ベッドに腰掛けるだけでも全身の筋肉は活性化されます。

なるべく安静な姿勢を避け、起き上がるように心がけましょう。

テレビを見たり人と話しましょう

衰えるのは体や内臓だけではありません。

脳を刺激し、活性化させる必要もあります。

また、人と会話することで見当識や記憶など、認知の低下を予防することができます。

家族と話しをしたり、テレビやラジオなどを付け脳を刺激するのがおすすめです。

ベッドから離れましょう

食事は食卓で、排泄はトイレで、テレビはリビングでなど、施設にいても、家にいても、できるかぎりベッドで過ごす時間を減らすことが寝たきりの予防には重要です。

ベッドで過ごす時間が増えてしまうものですが、できるかぎりベッドでの時間を減らすようにしましょう。

寝たきりを予防するベッドでできるリハビリ方法

筋肉の柔軟性維持!タオルでストレッチ!

タオルストレッチは、タオルを活用することでテコの原理が働き、少ない力で目的の筋をストレッチすることができます。

柔軟性を高めたい場合は、過剰な力(力み)が入らないように深呼吸などを意識して行っていきます。

  • タオルを持って体を捻る
  • タオルを丸めて腰や背中の下に入れる
  • 膝や足の裏にひっかけて体に寄せる

上記などのストレッチで凝り固まった筋肉を解していくことができます。

筋力向上!ヒップアップ!

高齢になると、下半身や腰回りの筋肉が弱まってきます。

立ち上がりや歩行を行う上で、体幹や下半身の筋力低下を防ぐことが大切になります。

腰への負担なく行うには、寝たままでのヒップアップを行っていきましょう。

  1. 上向きで寝たまま膝を曲げます。
  2. そのまま息を吐きながら腰を上げていきます。
  3. 腰を上げた状態で20秒ほど維持します。

注意点として、息を止めすにゆっくりとした動作で行うようにしてください。

腰痛予防や基礎代謝の向上にも効果があります。

関節拘縮予防!棒体操!

文字通り「棒を使用した体操」のことを言います。

使用する棒は、手軽に手に入る新聞紙を丸めたものやラップの芯、水道管などに使用される塩ビパイプなど合ったものを使用してみましょう。

棒を持つことで、運動範囲を一定にすることができ、無理の無い安定した運動が可能となります。

寝たままでは、主に上肢の可動域に対してのアプローチとなり肩を上げたり、肘の曲げ伸ばし、体を捻る動作などが主になります。

呼吸を整えながらや数を数えながら行うことで胸郭を広げることにもあり呼吸や嚥下体操にもなります。

関連記事:【コラム】ベッドサイドでのリハビリ ~リハビリテーション室~

ベッドでリハビリを行う際の注意点

事故の起こらないよう、周りの環境や個々の能力に応じて運動してください。

今回ご紹介した運動方法は、ごく一般的な方法であり、一人でもできる運動です。

これらのストレッチは、誰かと一緒だったり、監督してもらうことで長続きしたり、事故を未然に防ぐことなどの効果が期待できます。 

まとめ

寝たきりの予防には、日々の小さな積み重ねが重要です。

筋力や柔軟性の維持、関節の動きを保つことは、体だけでなく認知機能の低下を防ぎます。

特に、ベッド上で行えるリハビリは、負担が少なく、誰でも取り組みやすい方法です。

健康的な体は生きる活力や希望に繋がっています。

適切なリハビリを続けることで、寝たきりを防ぎ、心身ともに元気な生活を送りましょう。

関連記事:サルコペニアとは?|ニュートライズ

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